浜松のクラシックギター&ピアノ教室
私が直接影響を受けた芸術家の方達のお話し書いてみます。その前に日本とヨーロッパの音楽事情の違いに触れてから始めさせて頂きます。
西洋と日本では音楽事情が大きく違っている印象を受けるお話し。 ヨーロッパではレクレーションの音楽と芸術音楽では両者には大きな隔たりがあると言うこと。
- レクレーションの音楽とは楽しみの為に行うもの。(趣味のピアノ・ギター等)
- 芸術としての音楽は人生をかけて磨き上げ追求して行くもの。汗←クラシック音楽
ヨーロッパではレクレーションの音楽愛好家はお金を払ってもプロと同じステージに上がることすら許されません。演奏家ライセンスと言うものを私の通った学校でも試験に合格した人に発行しています。
私の場合も国際コンクールにて優勝や入賞多数の実績からヨーロッパやその他の地域の演奏機会に恵まれました。
趣味の音楽とプロの演奏どちらが優位という事ではなく目的が異なるので社会的構造としてその様な事象が存在します。
プロとしてデビューの仕方はコンクールに出なくても飛び抜けた才能があればプロモーターの目に留まり輝かしくデビューする事も稀にあります。アルゼンチンの名ギタリスト エルネスト・ビデッティーが良い例です。 彼はまるで日本の杉良太郎さまの様にエレガントな佇まいの演奏家で会場はいつもマダムたちで超満員。もちろん演奏も超一級でした。
レッスンを受けに来られ多くの方が趣味や楽しみでギターを弾かれています。 ここ日本では音楽愛好者に厳しいヨーロッパと違ってここ日本では発表会でプロと同じステージにも上がれます! 最高の環境が揃っています。プロと同じステージに立ったり思いっきり新たな経験を楽しめる環境があるんです。
但し人前で弾きたくない!恥ずかしい!という方は無理する必要はありません。なんか怖いけどトライして見たい場合は全力でサポート致します。
貴方にとって最高の音楽の取り組み方を追求しましょう!
当教室の追求している事の一つに「どの様にしたらもっと早く上達し、より面白く、もっと伝わる音楽を奏でることが出来るのだろうか?」と言う課題を追求しています。
それではココから先はわたしの師(勝手にそう思っている方も含めて)について書いて行きます。
ここにご登場頂いてない先生方も後日記させて頂きます。私がお世話になった先生はとても多いので少しずつ書いて行こうと思います。
クラシックギター
幼少期から父である中林淳真から超スパルタ方式で学ぶ。8才になって父より逃げ足が速くなってギターはやめました。その後23才になって土下座数日後に父に弟子入り。但し条件付き。
その条件とはNHK洋楽オーディションに2年以内に受からなければ才能がないのだから今後一切ギターを持たない事。当時そのオーディションがどんなものか理解していない私は「ハイっ分かりました!」と二つ返事。
あの時代は音大にギター科が殆ど無かったのでわたしは運が良かった。オーディション受験資格は音大の大学院生以上⁉︎ と言うわけで2年以内に大学院以上の内容理解とずば抜けた演奏レベルが必要であったと言う事実。当時な〜んにも知らない私はひたすら練習しまくりました。
何故そこまで集中できたのか⁉︎ それは、面白くてしょうがなかったからです。
父からの課題 Segovia版全調24のスケールを一年間弾く事 以上 毎朝6時から夜0時まで弾きまくりました。その間一切曲を弾く事は許されず。
一年後の宿題
- アラールの練習曲 F.Tarrega
- アルハンブラの思い出 F.Tarrega
- 魔笛の主題による変奏曲 F.Sor
- 大聖堂 A.Barrios
- 禁じられた遊び スペイン民謡
ギターを始めて1年10ヶ月岡山から東京の原宿にあるNHKまでオーディションを受けに行きました。岡山の実家に閉じこもってた私は新調したクツの靴擦れと戦いながらやっと辿り着いたスタジオでは演奏中緊張しまくりでしたが無事オーディオに合格する出来ました。
そのお陰で何回も全国放送に使って頂きました。その後ラッキーば私は留学まで許されました。
その時の審査員のお一人であった小原聖子先生からギター合格者は5年ぶりよ!とおっしゃられてた言葉が遠いい空からの声に聞こえたのを覚えています。この時の受験者は56名。芸大院生などいっぱいの中から合格者はバイオリンの方とギターの私二名でした。
その後は留学まで父と数百回全国で演奏して彼の背中を見て学ぶことが大きかったです。弾くことに必死でこの時の旅路については何にも覚えていません。
その後ソロ活動に突入して行くのですが全速力で走り過ぎたせいか大病を患い戦線離脱。 社会復帰に15年程掛かってしまい環境の良い浜松に居を移し今があります。
現在、父は94才でプライベートレッスンを現役で行なっています。親父おそるべし!
ギター始めた当初、この時のわたしは何故だかこれっぽっちもオーディション落ちるというイメージが出来ませんでした。不思議なものです。隔絶された田舎にいたのが良かったのかもしれません。
人は知らないと言う事とある条件が揃うと、とてつもない力を起こせると言う事をずっと後になってから思ったりしました。今思うと冷や汗ものですけど。
この様な経験からハードなレッスンはやめましょうよ〜! と叫びたい….
とても昭和的なお稽古方法ですね。否定はしませんが誰でも出来るものではありませんし誰にも勧められません。私はシステムとして誰でも習慣化すれば再現性のあるメソッドを追求しています。
民族音楽
クラシック音楽と来ると次に来るのは民族音楽。我々クラシック奏者にとって実は民族音楽の名手達から得るものはとてつもなく大きいです。私が幼かった頃に得た最高の出来事は父の友人であったアルゼンチンの巨匠アタウルパ・ユパンキから東京目白の自宅に於いて来日の度、巨匠の演奏や歌を目の当たりにして私の演奏も聴いて頂いたりした事が大きく影響しています。
当時の日本の著名な演奏家達とはまったく異次元の演奏を目の当たりにした日からギターの印象が大きく変わった事を覚えています。素朴で温かな語るギターと歌声は忘れる事が出来ません。
好々爺然としたユパンキ氏のスペイン語の語り口。そうなんですギターも語るんです。 歌う時もあるけど語るんです。優しく切なくギターが物語を語りかけてくるんですね。
この様な理由でわたしに大きな影響を与えてくれた恩人その一人にアタウルパ・ユパンキがいます。 あの禁じられた遊びのナルシーソ・イエペスも言及しています。「あのユパンキの様に自在に多彩な音が操れたら良いな…」とインタビューで語っていました。
ユパンキの特に若かりし日の演奏はクラシックも含め最高です。晩年はリウマチなどの疾患に悩まされておりましたが晩年までギターの詩人として世界的名声を博していました。
ピアノ
ピアノでは世界的ピアニストで現代音楽の雄 Hmberto Quagliata氏 この方はアンドレス・セゴビアに見出されて成功した稀有なピアニストです。彼からスペイン留学中は多くの事を学ばせて頂来ました。留学当初は7ヶ月ほど彼の家に滞在しマドリード周辺における新作初演のすべての演奏会にご一緒させて頂きスペイン中の作曲家との交流を通して(日本から来た私を笑わせてばかりいる作曲家たち)学ぶ事は大きかったです。
特に演奏家としての在り方を学ばせて頂きました。 兎にも角にも、毎日毎日汗をかき続ける事とミッションを持つことの重要性を学びました。
Humberto氏と同居している作曲家のDaniel Stefany氏両氏からは本当に沢山の愛情と学びそして笑いを頂いた事に感謝しかありません。
一番印象的だった事は、初めて接する事物・芸術家に対しては無垢の赤ちゃんのような心持ちで対峙されていた事が挙げられます。マエストロと呼ばれる方達なのに誰とも較べないんですよ。ただ感じるままに….
心から凄いなと思いました。それ以降私もその様に心がけています。
箏曲
邦楽では岡山の日本大道派家元 大月宗明先生 八橋検校からの直系であり箏家の巨匠で世界中で古典から現代まで自在に操る様は圧巻。人間性を含めての人徳=人格・人望・元々持つ能力が炸裂してる様な魅力溢れる先生。音楽に於いての速習性と実践力は桁外れでそれはそれは勉強になりました。ちょっとだけ自慢すると弟子入りして日本音楽大道派箏曲のお免状を頂くのに約100年あるの歴史の中で私が最速だったそうです。学びの早さは重要だと捉えています。
何でも早ければ良いわけではありませんが、何かを身に付けたならそれを凡ゆることに使える術(アダプターテクニック)にするべきだと捉えています。
そうする事によって得た能力は別の事にもすぐに活かせると捉えています。
武術
ゼロセンス・ニュートラル・中庸・悟りなど呼び名は色々ありますがその状態であるのか無いのか検証する一つの手段が武術の対人稽古になります。出来ていなかったら稽古しましょう! ただそれだけ! シンプルな世界です。ここで重要なの事は一人では何も出来無いと言うことです。
武術の稽古もシステムです。体得稽古は我々器楽奏者にとっては本質的に一緒のことを追求しています。
武とは二つの矛を止めると書きます。争わない戦わない。
自他不敗=自分も負けない 相手も負けさせない
対人稽古でのみ検証できる相対的な世界です。仲間の存在がとっても大事! 近々詳しく述べて行きますのでご興味のある方は浜松で一緒に稽古しましょう!
自然農
上記の事柄全てを統合して私なりに検証しているのが自然農です。やり方は色々あるようですが、その土地の土と環境に合わせる以外に道は無さそうです。今はお米・もち麦・麦類・野菜少々を作ってます。
一年に一回しか出来ない作付け。人生であと何回お米や麦を作れるのか最近気になります。
レッスンでお会いする生徒さんとも一期一会ですね。
人生それぞれ、皆んな違ってそれでいい!
「今日が最後の日だと思って生きて、今日が人生最初の日だと思って楽しもう! 生きている間に、出来る事を精一杯!」
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